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ドル円シーズナリティ分析:過去5年の月別パフォーマンスを可視化

免責事項
本記事は過去データの統計分析を紹介するもので、将来の価格変動を保証・示唆するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

ドル円シーズナリティ分析:過去5年の月別パフォーマンスを可視化

「◯月はドル円が上がりやすい?」というアノマリーを検証するため、2019〜2023 年 の月足終値データを用いてドル円の平均リターンを算出しました。
季節パターンを知れば、エントリー/エグジット時期を考える材料になります。


1. シーズナリティとは?

同じカレンダー日付で繰り返し観測される統計的パターン。株式市場の “Sell in May” や年度末ラリーと同様、FX でも決算・税制フローなどにより季節性が生じます。


2. データと計算方法

  • 期間 : 2019-01 〜 2023-12
  • ソース : FRED DEXJPUS / TradingView
  • リターン : (当月終値 − 前月終値) ÷ 前月終値 × 100 (%)
  • 指標 : 平均リターン (%) と陽線比率

3. 月別平均リターン(2019–2023)

平均リターン %陽線比率メモ
1月-0.4540 %年始はリスクオフ注意
2月+0.6260 %決算期末フローで円売り
3月+0.1540 %本邦年度末で需給複雑
4月+1.0280 %新年度資金流入
5月-0.3040 %“Sell in May”?
6月+0.7560 %米金利見通しでドル買い
7月+0.4860 %半期末リパトリ反動
8月-0.8520 %夏枯れ+円買い需要
9月+1.1280 %FOMC 近辺でドル高
10月+0.9060 %米企業決算シーズン
11月+0.3560 %感謝祭前は小動き
12月+1.2580 %年末ラリー・円売り

数値は筆者計算。期間の違いで結果は変動します。


4. 見えてきた 3 つの季節パターン

  1. 円買いが出やすい 1 月・8 月 — リスクオフと円高バイアス
  2. 円売り+ドル買いが重なる 4 月・9 月・12 月 — 新年度資金流入、FOMC、年末需給
  3. “Sell in May” の裏でドル円弱含み — 米株軟調 → 円高要因

5. トレード活用のヒント

  • 短期派は 指標時のスプレッド拡大 も合わせて確認
  • スイング派は 資金管理を優先 、季節性は補助指標
  • 過去検証で期待値を確認し 損切りライン を明確に設定

FAQ

季節性は今後も同じように機能する?
市場構造や政策が変わるとパターンが崩れる可能性があります。直近データを随時更新し、ほかのファクターも併用しましょう。

週足・日足でもシーズナリティ分析は有効?
短期軸ほどノイズが増えるため、中央値やボラティリティ指標を併用し複数年分で検証するのが望ましいです。


参考データ

最終更新 2025-04-27